2025マイルCS予想|過去データと傾向で攻略

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2025年のマイルチャンピオンシップ、いよいよ開催が近づいてきましたね。今年は数年ぶりに伝統の京都競馬場に戻ってくるということで、予想も「原点回帰」が求められるかなと思います。

「2025年のマイルチャンピオンシップを過去データから予想」しようにも、この数年は阪神競馬場での開催でした。ご存知の通り、阪神芝1600m(外回り)は最後の直線に急坂があるタフなコース。一方で、京都芝1600m(外回り)は3コーナーに坂があり、直線は平坦という、全く異なる適性が求められます。つまり、近年の阪神開催のデータは、もはや参考にはならないと考えた方が賢明ですね。

「じゃあ、京都開催だった頃の過去10年の傾向ってどうだったっけ?」と、改めてデータを掘り起こす必要があって、頭を抱えているかもしれません。

今年は、春のマイル王ジャンタルマンタルや、英国からの強力な刺客ドックランズなど、有力馬や出走予定馬の顔ぶれは本当に豪華です。ですが、いざ軸馬を選ぶとなると「どのデータを信じればいいの?」と迷いますよね。追い切り情報はどこを見ればいいのか、京都マイル特有の騎手の動向や、Cコース替わりによる枠順の有利不利はどうなのか。そして、データでバッサリ切るべき「消去法データ」に該当する危険な人気馬は誰なのか…。もちろん、こっそり高配当をもたらす「穴馬」も仕込みたいところです。

この記事では、そんな複雑な2025年マイルCSを攻略するため、舞台が京都だった頃の過去の傾向や膨大なデータを徹底的に分析しました。どの馬が勝利に最も近いのか、データという羅針盤を手に、一緒に見極めていきましょう。

この記事で分かること
  • 京都開催の過去データに基づく勝利の法則
  • 有力馬と注目穴馬の徹底分析
  • 騎手や枠順が握る「京都マイルの罠」
  • データで見る危険な人気馬と消去法

2025年マイルチャンピオンシップを過去データから予想する

まずはレースの全体像を把握するところからですね。2025年はどの馬が主役なのか、そして「京都開催」の過去データがどんな傾向を示しているのか。予想の土台となる基本情報をしっかりチェックしていきましょう。

2025年の注目すべき有力馬

2025年のマイルCSは、本当に豪華なメンバーが揃いそうですね。実績や近走の勢い、そしてコース適性などを考慮して、特に注目すべき馬を何頭かピックアップしてみました。

ジャンタルマンタル (牡4)

なんといっても現在のマイル路線の主役はこの馬かなと思います。2025年の「春のマイル王」として安田記念(G1)を制覇し、現役最強マイラーの呼び声も高いですよね。今回このマイルCSを勝てば、歴史に名を刻む「春秋マイルG1制覇」の偉業達成となります(過去にはモーリスやグランアレグリアなど、歴史的名馬たちが達成していますね)。

秋の初戦として使われた富士ステークス(G2)は、休み明けと斤量59kgを背負っての2着でしたが、G1に向けての叩き台としては十分すぎる内容だったと思います。データ的にも後述しますが、「4歳馬」はマイルCSで圧倒的な成績を誇っており、この馬はそのデータにも完璧に合致します。軸馬の最有力候補なのは間違いないでしょう。

ドックランズ (牡5)

英国から参戦する「強力な刺客」ですね。今年のクイーンアンステークス(G1)を勝っている正真正銘の欧州G1馬。このレースは欧州のマイル戦線でもトップクラスが揃うレースであり、そこで強豪を下した実力は本物です。

ただ、最大の懸念は「来日のスケジュール」です。レースのわずか8日前に京都競馬場の国際厩舎に到着したとのことで、「輸送の疲労」や「検疫」、「日本の硬く速い馬場への適応」がどれだけできるかが最大のカギになりそうです。能力は間違いなくトップクラスですが、その能力を100%発揮できるか、馬券的には非常に悩ましい一頭ですね。

ラヴァンダ (牝4)

前走の府中牝馬ステークス(G2)で見せた、あの「上がり3F 32秒4」という末脚は衝撃的でした。後方10番手あたりから、文字通り「飛んできた」という表現がぴったりのごぼう抜き。あのキレ味は本物だと思います。

今回はキャリア初の「牡牝混合G1挑戦」となり、一線級の牡馬マイラー相手にどこまで通用するかが焦点です。ですが、京都コースは3コーナーの坂を越えれば直線は平坦。末脚の持続力勝負になりやすく、この馬の究極の末脚がハマる可能性は十分にあると見ています。

オフトレイル (牡4)

前哨戦のスワンステークス(G2)を、重賞2度目となるレコード勝ち。今まさに勢いに乗っている、注目の「上り馬」ですね。2024年のラジオNIKKEI賞も制しており、そのスピード能力は本物でしょう。京都の高速馬場への適性も示した形です。

ただ、この馬にも少し不吉なデータがあります。後で詳しく触れますが、マイルCS本番では「スワンS組」はなぜか勝ちきれない…という傾向があるんです。勢いは間違いなくNo.1ですが、データ的にどう評価するかが難しい馬ですね。

出走予定馬と最新の動向

先に挙げた4頭以外にも、もちろん注目馬はたくさんいます。

2024年の覇者であり、ディフェンディングチャンピオンとして連覇に挑むソウルラッシュ。ただし、彼は今年「7歳」であり、後述する「年齢の壁」という厳しいデータと向き合うことになります。

2024年の朝日杯FS(G1)を制した2歳王者、アドマイヤズーム。3歳時は苦しみましたが、古馬相手のG1でプライドを取り戻せるか、真価が問われます。

2025年のNHKマイルカップ(G1)で2着の実績を持つ3歳世代の有力株、マジックサンズ。世代レベルが問われる一戦ですが、古馬に割って入る力はありそうです。

そして、2025年の安田記念(G1)でジャンタルマンタルの2着に入った実力馬、ガイアフォース。2024年のフェブラリーS(G1)でも2着になるなど、芝・ダートを問わない高い能力を持っており、軽視は禁物ですね。

ここで、2025年の有力出走予定馬の情報をサマリー表にまとめておきますね。スマートフォンの方は、横にスクロールできるかもしれません。

馬名性齢G1主な実績前走 (着順)マイル適性・特記事項
ジャンタルマンタル牡4安田記念(G1) 1着富士S(G2) 2着春秋マイルG1制覇に王手
ドックランズ牡5クイーンアンS(G1) 1着QE2S(G1) 4着英国G1馬。レース8日前に来日
アドマイヤズーム牡3朝日杯FS(G1) 1着スワンS(G2) 6着2024年2歳王者。巻き返しなるか
オフトレイル牡4(G1実績なし)スワンS(G2) 1着前哨戦レコード勝ち
ソウルラッシュ牡7マイルCS(G1) 1着(2024)昨年の覇者。7歳での挑戦
ラヴァンダ牝4(G1実績なし)府中牝馬S(G2) 1着上がり32秒4の末脚。牡馬混合G1初
マジックサンズ牡3NHKマイルC(G1) 2着3歳世代の有力株
ガイアフォース牡6安田記念(G1) 2着芝・ダート不問の実力馬

【注目】ドックランズの来日情報

外国馬の動向は気になりますよね。JRAの公式発表によると、ドックランズはレース8日前の11月15日(土)に京都競馬場の国際厩舎へ到着しています。(出典:JRA公式サイト ※リンク先はJRAトップページです。実際の外国馬情報はニュース等でご確認ください)

帯同するローラ・パイク助手は「到着後はこの場所にも慣れて、ハッピーな様子です」と順調さをアピールするコメントを出しています。とはいえ、長距離輸送の直後であり、レースまでに日本の環境や馬場にどれだけアジャストできるかは、やはり走ってみないと分からない部分が大きいですね。馬券的にも、この「状態面」をどう評価するかが非常に悩ましいポイントです。

過去10年データが示す人気別傾向

さて、ここからが本題のデータ分析です。まずはG1予想の基本、「荒れやすさ」を人気別成績から見ていきましょう。

【データ集計の前提】

ここからのデータ分析は、レースの特性を正確に把握するため、阪神競馬場で開催された年(2020年~2022年、2024年)を除外し、京都競馬場で開催された過去10年分を中心データとして分析しています。ご注意くださいね。

結論から言うと、京都開催のマイルCSは「堅い決着」になりやすいレースです。実力馬が紛れにくいコース形態と言えるかもしれません。

  • 1番人気: 【2.2.2.4】 複勝率60.0%
  • 3番人気: 【2.4.0.4】 複勝率60.0% (連対率はトップ)
  • 2番人気: 【1.4.0.5】 複勝率50.0%

1番人気から3番人気までの信頼度はかなり高いですね。特に1番人気と3番人気の複勝率(3着以内に入る確率)が60%というのは、G1レースとしては非常に安定している証拠です。過去10年で3連単10万円以上の波乱となったのは、2014年の1回のみでした。

さらに注目したいのが、2015年以降の近7年(京都開催)では、3着以内に入った馬はすべて「7番人気以内」だったという事実です。10番人気以下のいわゆる「大穴」の激走は、過去10年で1頭も出ていません。

マイルCSの傾向:大穴狙いは非効率

これらのデータが示すのは、マイルCSが「実力馬が実力通りに走るG1」であるということ。もちろん油断は禁物ですが、予想の軸は素直に1〜5番人気の上位人気馬から選ぶのがセオリーでしょう。

馬券戦略としても、ヒモ(連下)も7番人気以内(最大でも9番人気以内)に留めるのが、データに基づく最も賢明な戦略と言えそうです。3連単のフォーメーションを組む際も、3列目にやみくもに穴馬を並べるよりは、7番人気あたりまでの馬で絞り込む方が効率的かもしれませんね。

勝利の鍵は4歳馬?年齢別データ

マイルCSは、「年齢」が他のG1以上に色濃く結果に反映されるレースでもあります。このデータは、今年の予想において非常に重要な「取捨選択」の基準になるかもしれません。

圧倒的中心の「4歳馬」

4歳馬: 【4.5.4.24】 勝率10.8%, 連対率24.3%, 複勝率35.1%

見ての通り、4歳馬の成績が勝率・連対率・複勝率すべてで他の世代を圧倒しています。これは、3歳クラシックシーズンを終え、心身ともに「完成」の域に入った馬が、古馬になって初めて本格的にマイル路線に挑むタイミングと合致するためでしょうね。体力も充実し、経験も積んできた「最強の世代」と言えます。

2025年の有力馬で言えば、ジャンタルマンタルオフトレイルラヴァンダがこの「最強の4歳馬」データに該当します。やはりこの世代が中心になるのは間違いなさそうです。

その他の世代の成績

5歳馬: 【3.3.4.52】 複勝率16.1%

4歳馬に次いで3勝を挙げていますが、出走数が多いため複勝率は4歳馬の半分以下に落ち込みます。まだまだ活躍できる世代ですが、4歳馬ほどの絶対的な信頼は置きにくいかもしれません。

3歳馬: 【2.1.2.30】 複勝率14.3%

古馬との初対戦で苦戦するケースも多く、複勝率は5歳馬とほぼ同等です。ここで好走できるのは、世代トップクラスの実力馬(例:アドマイヤズーム、マジックサンズ)に限られそうですね。

最大の鬼門「6歳以上」

6歳馬: 【1.1.0.22】 複勝率 8.3%

7歳以上: 【0.0.0.17】 複勝率 0%

そして、このデータで最も注目すべきは6歳以上、特に「7歳以上は【0.0.0.17】」という、あまりにも冷徹な数字です。過去10年の京都開催マイルCSで、7歳以上の馬は1頭も馬券に絡んでいない、ということになります。

【危険】7歳馬ソウルラッシュのデータ

2025年のマイルCS予想で最大の焦点となるのが、この「7歳以上は複勝率0%」というデータと、2024年の覇者ソウルラッシュの存在です。彼は今年「7歳」。

「ディフェンディングチャンピオン」という最大級の実績と、「7歳以上は馬券にならない」という過去10年の冷徹なデータが真っ向から衝突します。

もちろん、ソウルラッシュ自身の実力を疑うわけではありませんが、G1で7歳馬がパフォーマンスを維持し続けるのは非常に難しいのも事実。データ派としては、人気が予想されるソウルラッシュを「危険な人気馬」として評価せざるを得ません…

前走ステップと着順の鉄則

G1を勝つような馬は、その前哨戦(ステップレース)で無様な負け方はしないものです。特にマイルCSは、その傾向がハッキリと出ています。

まず、G1馬券圏内に来るための「絶対条件」とも言える鉄則があります。

2015年以降の近7年(京都開催)、3着以内に入った21頭は、例外なく「前走で5着以内」でした。

逆に、前走で10着以下に大敗していた馬は【0.0.0.41】と、G1での巻き返しは絶望的です。前走で6着〜9着だった馬も含め、前走で掲示板(5着)を外した馬は、本番での好走が極めて難しいということが分かります。この「前走5着以内」というフィルターは、今年の予想でも強力な「消去法データ」として使えますね。

主要ステップレースの傾向

富士S組 (G2): 【2.3.2.43】

最も多くの好走馬を出している王道ステップです。好走馬は、前走の富士Sで4番人気以内に支持されていた馬が中心ですね。今年で言えばジャンタルマンタル(富士S 2着)がこれに該当します。

スワンS組 (G2): 【0.4.2.33】

こちらも主要なステップレースですが、驚くべきことに過去10年で「勝ち星」がありません。好走しても2着・3着までで、好走馬はすべて前走で3着以内でした。

【消去法】データに直撃される有力馬

この「前走5着以内」という黄金律と、「ステップレースの傾向」は、2025年の有力馬を直撃します。

  • アドマイヤズーム (前走 スワンS 6着) 2024年の朝日杯FS覇者ですが、前走は6着。これは「前走5着以内」の絶対条件を満たせず、巻き返しが絶望的な【0.0.0.41】の消去法データに該当してしまいます。2歳王者の復活に期待したいところですが、データ上は非常に厳しいと言わざるを得ません。
  • オフトレイル (前走 スワンS 1着) こちらは前走1着(レコード勝ち)で「前走5着以内」はクリアしています。しかし、もう一つの不吉なデータ、前走「スワンS組」が【0.4.2.33】と過去10年で「0勝」というデータに該当します。勢いは本物ですが、1着(アタマ)で狙うのはデータ上、危険かもしれませんね。「2着・3着候補」として考えるのが妥当でしょうか。

2025年の有力馬で、この「前走5着以内」の黄金律をクリアしているのは、ジャンタルマンタル(富士S 2着)、ドックランズ(QE2S 4着)、ラヴァンダ(府中牝馬S 1着)などですね。予想の軸は、まずこの条件をクリアした馬から選ぶべきでしょう。

2025年のマイルチャンピオンシップを過去データから予想し攻略

レースの基本傾向が分かったら、次はもっと深掘りしていきますね。舞台となる「京都芝1600m(外回り)」がいかに特殊なコースか。そして、どの騎手が「買い」で、どの馬が「消し」なのか。データから具体的な攻略法を探ります。

京都コースの枠順Cコース替わり

枠順の分析は、ただ「内枠」「外枠」と見るだけでは不十分です。特にマイルCSが行われる週の京都競馬場には、JRAによる「ある施策」がレース結果に大きく影響します。

それは、「Cコースへの変更」です。

秋の京都開催では、マイルCSの週までAコースが使われ、このレースからCコースに変更されます(AコースからCコースは、内ラチから6m外に仮柵が設置されます)。これにより、それまで使われていたAコースの内ラチ沿いの荒れた箇所が、仮柵によって完全にカバーされます。結果、馬場状態が最も良い「インコース」が復活し、内枠を引いた馬が最短距離で最高の馬場を走れるようになるんです。

枠順の結論:「内枠」が絶対有利

この「Cコース替わり」による内枠有利の影響は絶大で、2014年以降の京都開催マイルCSでは、毎年「5番より内枠」の馬が馬券に絡んでいます。

この傾向を象徴するのが2018年。なんと、1着①ステルヴィオ(5人気)、2着②ペルシアンナイト(3人気)、3着③アルアイン(4人気)と、馬番①②③の順で決着しました。これは偶然ではなく、Cコース替わりの馬場バイアスを考えれば、ある意味で必然の結果だったとも言えます。

2025年の予想でも、「1番から5番までの内枠を引いた馬は、それだけで評価を数段上げるべき」と言えますね。

ただし、一つだけ例外があります。「8枠が3勝している」というデータもあり、一見矛盾するように聞こえます。しかし、これはトップ外国人ジョッキー(ムーア騎手、M.デムーロ騎手、ルメール騎手など)が、外枠からでもスタート後に巧みな位置取りでロスなく内を突いたり、馬の能力を信じて強気に先行したりした場合がほとんど。外枠でもトップ騎手が乗る場合は軽視禁物、ということですね。

G1で逆転する脚質の傾向

京都芝1600mの一般的なセオリーと、G1マイルCSでの現実は「真逆」だということを知っていますか?この「逆転現象」を知らないと、予想の根本を間違えてしまいます。

コース全体のデータ(全レース)で見ると、「逃げ」や「先行」が勝率・複勝率ともに高く、明らかに「前有利」の傾向が出ています。

しかし、G1のマイルCS(京都開催)に限定すると、このデータは完全に逆転します。

G1では「差し」が4勝、「追込」が2勝を挙げており、逃げ・先行策で勝ったのは過去10年で2016年のミッキーアイルただ1頭。マイルCSで上がり3F(最後の600m)が2位以内だった馬は【4-0-2-11】で、単勝回収率219%というデータもあります。

なぜこの「逆転現象」が起きるのか?

それは、京都芝1600m(外回り)の最大の特徴である「3コーナーの坂」に秘密があります。

このコースは、3コーナーにかけて高低差4.3mの上り坂が設けられています。G1レベルの速いペースで道中進んだうえに、この坂でさらにスタミナが問われます。ここで無理にポジションを上げようとしたり、ペースを緩められなかった逃げ・先行馬は、最後の平坦な直線(約404m)で必ず脚が止まってしまいます。

つまり、G1レベルの速いペース + 高低差4.3mの上り坂という二重の負荷が、逃げ・先行馬のスタミナを根こそぎ奪うため、坂でスタミナを温存し、下りで加速して平坦な直線でトップスピードを維持できる「差し・追込馬」が圧倒的に有利になる、というわけです。

予想の際は「コース全体の前有利」というセオリーを捨て、「G1では末脚自慢の差し・追込馬を素直に信頼する」ことが勝利への最短ルートです。前走で上がり32秒4を記録したラヴァンダのような、確実な末脚を持つ馬の評価がますます上がりますね。

騎手データとルメールの罠

秋のG1シーズンは、トップジョッキー同士の戦いでもあります。特に近年はC.ルメール騎手と川田将雅騎手がG1を勝ちまくっている印象がありますが、こと「京都開催のマイルCS」に限っては、この2強に思わぬ「死角」が存在するんです。

【The Lemaire Trap (ルメールの罠)】

C.ルメール騎手は、京都施行のマイルCSでは「未勝利」(0勝)です。さらに驚くべきことに、1〜3番人気の上位人気馬に騎乗した際は【0.1.0.5】と、人気を大きく裏切っています(17年1人気5着、18年1人気13着など)。逆に4番人気以下では【0.2.1.0】と好成績を残しており、「人気薄でこそ怖い」騎手と言えます。

【The Kawada Trap (川田の罠)】

川田将雅騎手も同様に、京都マイルCSでは「未勝利」。1〜3番人気では【0.1.0.2】と、こちらも人気どころで勝ちきれていません。

これは、2025年の予想において極めて重要な「特異データ」です。もしジャンタルマンタル(安田記念は川田騎手が騎乗)に川田騎手やルメール騎手が騎乗し、当日に1番人気や2番人気に支持された場合、データ上は「勝ちきれない(=2着、3着)」可能性が高い、ということになります。馬券の軸(1着固定)にするのは、少し危険かもしれませんね。

一方で、「特定の条件でこそ輝く騎手」もいます。

【穴メーカー】池添謙一騎手

池添騎手は京都マイルCSで集計期間内最多の「4勝」を誇ります(2003年デュランダル(5人気)、2011年エイシンアポロン(5人気)など)。特に「牡馬・セン馬」かつ「4歳または5歳」の馬に騎乗した場合、成績は【4.0.0.3】(勝率57.1%)という驚異的な数字。さらに、その馬が「当日5番人気以内」に支持された場合、成績は【4.0.0.0】(勝率100%)です!

【人気で買い】M.デムーロ騎手

M.デムーロ騎手はルメール騎手とは「真逆」。「当日4番人気以内」に支持された場合、【1.2.0.1】で連対率75%という驚異的な成績を誇ります。彼の場合は「人気でこそ買うべき」騎手ですね。

騎手と人気の相関関係を、表にまとめておきますね。当日のオッズと騎手を確認する際の参考にしてください。

騎手京都マイルCS (2000-19)1-3番人気時4番人気以下データ的評価 (2025年)
C.ルメール0勝 (2着3回)【0.1.0.5】(人気で凡走)【0.2.1.0】(穴で好走)1-3人気なら「相手」まで
川田 将雅0勝 (2着1回)【0.1.0.2】(人気で凡走)(データなし)1-3人気なら「相手」まで
池添 謙一4勝 (最多勝)【4.0.0.0】(5人気以内)(データなし)「4-5歳牡馬」なら【勝率57%】
M.デムーロ1勝 (連対3回)【1.2.0.1】(連対率75%)(データなし)「4人気以内」なら「軸」候補

追い切り情報と注目の穴馬

データ分析も重要ですが、馬の「直近の状態」を知るために「追い切り」情報のチェックも欠かせません。よく「最終追い切り」の時計や動きが注目されますが、私は馬の仕上がりを本質的に見抜く鍵は「1週前追い切り」にあると思っています。

「1週前」はレースに向けて最も負荷をかける(=しっかり調教する)タイミングであり、ここで陣営がどのような感触を得ているかが重要です。逆に「最終追い切り」は、息を整える程度の「調整」であることが多いためですね。

陣営の気になるコメント(1週前)

  • エルトンバローズ: 「毎日王冠の1週前は(騎手が)首をかしげていたが、今回は『やっと戻ってきた』と言っていました」(杉山晴師)
  • マジックサンズ: 「(2週前にしっかりやったことで)ガス抜きができている」(北村助手)

この中で特に注目したいのは、エルトンバローズの「やっと戻ってきた」というポジティブなコメントです。前走(毎日王冠)時は状態に疑問符がついていましたが、そこから叩かれて「復調」した明確なサインと受け取れます。実績馬が人気を落としているようなら、このコメントは「買い」の気配が漂いますね。

また、穴馬候補としてマジックサンズも気になります。「ガス抜きができた」というコメントも良いですし、父が「キズナ」という点も注目です。京都芝1600mはディープインパクト産駒が「ディープの庭」と呼ばれるほど圧倒的な成績を残していますが、キズナはその代表産駒の一頭。NHKマイルC 2着の実績もありますし、3歳馬ですが、このコース適性と血統背景で4歳馬に割って入る資格は十分ありそうです。

危険な人気馬の消去法データ

これまでのデータを総合して、「人気にはなるだろうけど、データ上は危険」という馬を改めてリストアップします。G1では「買わない馬」を決めることも、的中への近道です。思い切って「消し」にするか、評価を下げるかの判断材料にしてみてください。

該当馬 1: ソウルラッシュ (牡7)

理由: 「7歳以上」である点【0.0.0.17】

昨年の覇者であり、実績は文句なし。当然人気にもなるでしょう。しかし、京都開催のマイルCSにおいて「7歳以上は馬券に絡んだことがない」という過去10年のデータはあまりにも重いですね。「データか、実績か」の究極の選択を迫られますが、データ派としては極めて危険な人気馬と判断せざるを得ません。

該当馬 2: アドマイヤズーム (牡3)

理由: 「前走6着」である点【0.0.0.41】

2024年の朝日杯FS覇者であり、「G1馬」という響きに惑わされがちです。しかし、「前走5着以内」という絶対条件をクリアできていません。「前走10着以下(6着〜9着も含む)は【0.0.0.41】」という絶望的な消去法データに該当してしまいます。「過去の栄光」に賭けるのは、リスクが高いかもしれません。

該当馬 3: オフトレイル (牡4)

理由: 「スワンS組」である点【0.4.2.33】

前哨戦のスワンSをレコード勝ちという、これ以上ない内容で勢いに乗っています。しかし、そのスワンS組は過去10年「0勝」と、なぜか本番で勝ちきれません。「レコード勝ち」という派手な実績に目が眩みがちですが、データは「1着はない」と冷静に示唆しています。2着・3着のヒモとしては有力ですが、1着軸としては狙いづらいですね。

2025年のマイルチャンピオンシップを過去データから予想(まとめ)

2025年のマイルチャンピオンシップを過去データから予想してきましたが、いかがでしたでしょうか。

京都開催に戻る今年の予想の鍵は、これまでに見てきた通り、以下の4点に集約されるかなと思います。

1. 絶対的中心の「4歳馬」

【4.5.4.24】と、勝率・連対率・複勝率すべてで他世代を圧倒する「4歳馬」(ジャンタルマンタル、オフトレイル、ラヴァンダなど)が予想の中心になることは間違いなさそうです。

2. 鉄則である「前走5着以内」

近7年で馬券内21頭すべてが満たしていた絶対条件。前走6着以下のアドマイヤズームなどは、この時点で評価を大きく下げるべきでしょう。

3. G1で逆転する「差し・追込」の脚質

京都の3コーナーの坂が、G1のハイペースと相まって先行馬のスタミナを奪います。ラヴァンダのような確実な末脚を持つ馬が有利になります。

4. Cコース替わりによる「内枠有利」

馬場の良いインコースを最短距離で走れる「1番〜5番」の馬は、それだけで大きなアドバンテージ。当日の枠順確定が待ち遠しいですね。

これらのデータを総合すると、データ上、最も勝利に近いのはやはりジャンタルマンタルということになりそうです。しかし、もし川田騎手やルメール騎手が騎乗して1番人気になった場合の「騎手の罠(人気で勝ちきれない)」データには警戒が必要です。むしろ2着、3着付けの軸として考えるのが妥当かもしれません。

そして、最大の穴馬候補は「池添謙一騎手が騎乗する4歳or5歳の牡馬」ですね。もし該当する馬が当日5番人気以内に支持されれば、データ上は「勝率100%」。当日どの馬に乗るのか、オッズがどうなるのか、最後までチェックし続ける価値がありそうです。エルトンバローズやマジックサンズの復調・血統適性も不気味ですね。

馬券の購入に関するご注意

この記事で紹介したデータや傾向、および出走馬に関する情報は、あくまで私個人の見解に基づくものです。予想の的中を保証するものではありません。

馬券の購入は、必ずご自身の判断と責任においてお願いします。最終的な出走馬、確定した枠順、最新のオッズ、当日の馬場状態といった公式情報は、JRA公式サイトなどで必ずご自身でご確認くださいね。

2025年秋のマイル王決定戦、ぜひデータを味方につけて攻略しましょう!

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